バスケットのチケットをゲット!
今日の北京は、残念ながら、空が青くなく、蒸し暑い一日です。通勤路では、朝、昼、晩、撒水車の姿が見られ、清掃車も一所懸命に掃いていました。
中国の五輪出場選手の最終名簿が発表されました。史上最多の規模。選手団の制服もお目見えし、国旗の色で構成されていたのですね。
さて、一般市民にとって、今日の関心事項は、なんと言っても、チケットの発売開始でした。五輪の観戦チケットを最後にゲットするチャンスです。
2日前から行列ができたことがニュースになっていたので、同僚の中には、早朝から、五棵松のバスケット会場に行って、取材した人がいます。写真を見せてもらったら、あまりの人の多さに、見るだけで、眩暈がしました。そして、警察の多かったこと。しかし、同僚いわく、「警棒すら持っていない」のが特徴です。どうやら、数で存在感を示しているようです。
面白かったのは、警官もほとんどの人は、五輪のチケットを見たこともなく、いち早く入手した人と一緒に、ものめずらしそうにチケットを見せてもらっていたようです。
さて、果たして様子はどうなっているのか、午後4時前に、外出のついでに、私も行って見ました。最寄駅に着くと、小さな折り畳み式の腰掛を手、乗客たちが乗ってきました。チケットを買うため、長時間待つ準備をしてきた人たちのようです。
駅からチケット売り場までは徒歩3分。チケットが買えた人の周りに、いくつもの小さな人だかりができて、「2日1夜、一睡もせずに、待ち続けてやっと買えたのよ」、と苦労話が聞こえてきます。
人ごみは朝に比べると、ずいぶん減ったが、まだ長い行列が並んでいました。しかし、雰囲気はずいぶん穏やかになりました。
「早くから来ていたので、ずいぶん先のほうを並んでいました。しかし、朝になり、秩序が乱れて、警察が仕切って、行列を並びなおしたら、今度はずいぶん後ろになってしまいました」と不満を漏らしていた女性がいました。幸い、その後、無事、買いたい中国戦の試合が買えたので、満足そうな表情でした。
少し分厚そうなチケットを手に握ったまま、地下鉄の駅に向かった中年男性がいました。
「朝6時に、手下3人をここに送り込んで、待ってもらった。昼に、私は弁当を届けに来て、一緒に並び、全部で8枚変えました。しかし、こんなに込んでいると知っていれば、もっと早く送ればよかったのにと思っています。」
東北生まれで、現在、大興区で建築工事を請け負っている建築隊のオーナーのようです。バスケット以外にも、センターエリアのチケット売り場に雇っている出稼ぎ労働者を出しているようです。北京では、すべての工事は7月20日から9月20日までは停止となったため、特に仕事に影響することもないようです。ちなみに、行列を学ぶ今日は、仕事時と同様な待遇(80元/日)で労働者を出していると言います。
「家族たちが東北から見に来るので、枚数がないと。せっかく見るなら、なじみのあるスポーツがいいかなと思って、バスケットボールにしました。」
中国戦は買えなかったが、チケットが購入できたので、それはそれで満足していたようです。
さて、私の場合は、夕方、帰宅のついでに、もう一度、五棵松を回り、チケット売り場を覗いてみました。
柵の撤退作業が始まり、行列も見えませんでした。しかし!窓口に三々五々群がっていました。チケットを持って歩いて来た人も見えました。
あまりに驚いたのに、その辺に立っている5、6人のおまわりさんに、「まだチケットが買えるのですか」、と確認したかったのですが、私の話がまだ終わらないうちに、一斉に怒鳴るような声が上がりました。
「はよお、行けー!!!」。チケット売り場の方向をさして、ほぼ、蹴飛ばされる勢いで促されたのです。
「は〜い」とも答える暇もなく、旋風のように窓口にまっしぐらに走り、お陰様で、無事ゲットしました!!
一人一回につき2枚が限界なので、2回買いにいき、全部で4枚が買えました。しかし、チケットが一枚もない友人に電話して「買うか」と確認して、折り返してまた買おうと思ったら、「すべて売り切れた」という返事のみでした。
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総数2万7千枚。朝9時からの発売で、夕方7時に全部売り切れました。一番並び始めた様子は見えなかった私は、ラッキーにも、最後のチケットが買えて、ありがたく思っています。
会場には別の試合のチケットでバスケットと交換したいと思ってやってきた人もいました。また、自分の買ったチケットをその場で2、3倍の値段にして転売した人もいましたが、枚数制限が効き、個人規模のやり取りがありましたが、大規模なダフ屋がなかったと思います。そして、運悪く、やりとりしている最中に警察に取り締まった人も目撃しました。
■■あるタクシーDriverの悩み■■
東五環付近のガソリンスタンドで待っていたタクシーに乗りました。乗った時から電話をしっぱなしでした。短く行く先を伝えて、頷いてくれました。その後も運転しながら、延々と電話をし続けていました。
十分ぐらい経ったのでしょうか。やっと一段落したようです。どうやら、トラブルに巻き込まれた雰囲気でした。
電話が終わった後、本人に確認したら、やっと事情が分かりました。ガソリンスタンドから大通りに右折しようとしたところ、突然脇から走ってきた黒塗りの乗用車と軽度の衝突を起こしました。タクシーはバンパーにかすり傷ができ、相手の車は片方のドアがへこんでしまいました。
さっそくおまわりさんに来てもらいましたが、タクシーの運転手は、思いもよらなかったことが起きたと初めて気づきました。
「普通の一般車両だった。しかし、まさか、相手は五輪専用カードを持っているとは。後で気づいたのだが、この付近は五輪のサプライヤである某韓国企業の拠点であることに。」
五輪関係車両が交通事故が起こした場合は、普通の交通警察は処理する権限がなく、さっそく、近くの専用部署に電話して、現場に来るよう求めました。全部が一時間ほどがかかり、しかし、結果はタクシーの運転手さんにとて、きわめて腑に落ちないものだったと言います。
五輪車線はすいすいと行ける。しかし、道路の幅が狭くなったので、ナンバープレートによる規制が始まった後も、実感として、渋滞問題が解消できていないと運転手が言います。
「「完全に相手の責任だったのに、50%ずつ責任を追うと結論が出された。」
相手の車の運転手の態度も気になったと運転手は言います。
「とうてい同じレベルで、話する立場の人間とは思われていないようで、無視されていた。」
かすり傷を修理するには、修理費150元と時間、半日間ほどかかりますが、
運転手さんは恐怖に思っているのは
「もしも情報がパソコンのネットワークで会社に知られたら、3日間、運転停止させられる」ことなのです。
「会社に支払う管理費は、日当たり230元。この車は2交代だから、一日でも休めば、460元のあなが生じてしまう。」
警察も事情は知っているが、五輪関係の車だと、通常の処罰法が適用しなくなるため、運転手に「半分ほどあなたの責任にする。よろしく」と頼んだようです。
また、修理の都合もなかなかつかないようです。理由は二つあるようです。
一つは、翌日は、つき一回の月例会議でタクシー会社に戻る日。二つ目は、五輪開催のため、一部の証明書の完備していない出稼ぎ労働者を故郷に返したため、どこの修理場に行っても、人手不足で、スピードが遅いらしいです。今の様子では、パートナーの運転手さんに修理できた車で渡せないようです。
「こういうのはさておいて、すべて克服できること。なんとしても、私を3日間運転停止にしないでほしい。祈っています。」
■■夜12時、植木鉢に水を■■
軽食店でチャーハンを食べて出てみれば、店の両側に置かれていた植木鉢にジョウロで水をかけていた作業員に出会いました。サルビアに聴く、ダリアなどです。
石景山区の街角の植木鉢の設置と手入れを担当する花卉公司のスタッフのようです。「植木鉢は房山(北京郊外の区)から買ってきたもの。一日2回、朝6時と夜中12時に水をやっていますので、この調子では十月の国慶節まで花が咲くでしょう。」
北京市全体では4000万鉢の植木鉢が設置されていますので、単純計算すれば、市街地の各区はそれぞれ数百万鉢の担当になるるでしょうか。
■■引用■■
北京在留日本人、応援で結束=準備進める柳田さん
【北京24日時事】北京五輪開幕まで2週間余りとなった24日、当地在住の日
本人でつくる「北京五輪・パラリンピックを応援する中国在留日本人の会」が会合を開き、応援計画の準備を進
めた。
この会は4月に発足。五輪担当実行委員長の柳田洋さん(42)は「北京に住む約1万2000人の日本人を
まとめたかった」。日本大使館や日本人学校と連携しながら、メールマガジンも発行して参加を呼び掛けた。
日本国旗の小旗を約4000セット作り、既に半分以上を無料配布したという。
大会期間中は法被や鳴り物など応援グッズを無料で貸し出す。男女のマラソンでは36キロ地点に会員が
集合して声援を送る予定だ。柳田さんは「マラソンで一番苦しいのは35キロすぎ。日本人の応援で元気が出
ればいい」と言葉に力を込めた。