『蟻の兵隊』、渋谷で放映中

日本人とって、過去の侵略戦争とは何か?このテーマを掘り下げて追求していた映画でした。戦争の多面性を日本人に知ってもらう上、たいへん積極的な意味のある作品だと思います。

中でも、感動したシーンは、
*8月15日の靖国で、奥村さんがかつての「国民的英雄」だった小野田さんを演説を聞いた後に、大勢を押し のけて、小野田さんに「侵略戦争を美化しているのですか」と面と向かい合って質問をした場面。勇気のあ る人と親指を立てます。
山西省の農家の庭で、奥村さんと中国人老婦人の対話。老婦人は16歳の時、数人の日本軍に強暴。父親は伝を頼んで、羊や家畜などを売りさばいて調達したお金と引き換えに、娘を家に連れて戻ることができた。婦 人は今でも綺麗なおばあちゃんと言える。顔だけでなく、心の善良さが伝わってくる人でした。重々しい過去を淡々と語り、直接の犯人ではないが、昔の日本兵の「謝罪」を受け入れ、「今のあなたは良い人」、「もう妻や家族に戦争のことを話してもよいのでは」と淡々と話していた。

後、ただ一人健在している大同滞在していた旧残留軍人を自宅まで尋ねに行ったシーン、ドキュメンタリ映画『ゆきゆきて神軍』の奥崎さんとオーバーラップしました。

日本人は自分たちにとっての戦争を内面から掘り下げる作業をし続けています。中国人もこのような努力をする必要を感じています。また、最終的には戦争の当事者だった両国の人々が顔を向き合い、双方のかかわりのある戦争総括が必要となるのではないかと思います。

場所:イメージフォーラム(渋谷駅東口から徒歩7分
7月22日から初演、8月15日まで放映しているようです。

以下はあるMLで流されていた監督さんのメールです。
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22日の初日は全回とも立ち見が出るほどの大盛況でした。
1回目と2回目の上映後には奥村さんと私のティーチインが行われ
ぎっしりと埋まった客席を見て奥村さんは「生きててよかった」と涙ぐみました。
孤立無援の闘いを強いられてきた元残留兵だけに
多くの方が関心を持ってくれたことに感慨無量だった様子です。
隣にいた僕も胸が詰まりました。
最後に奥村さんは「蟻の兵隊の進軍は続きます」と締めくくりました。

初日の感想などは「蟻の兵隊を観る会」ブログをお読みください。
まずまず順調なスタートですが、8月15日をまたいで長く上映を続けるには
1週目と2週目の平日が勝負の状況は変わりありません。
かましいお願いで誠に恐縮ですが、お時間の都合がつく方は、
なるべく早い機会に、しかも平日にご覧いただくようよろしくお願い申し上げます。
なお上映時間は下記の通りです。
10:00|12:10|14:20|16:30|18:40

一人でも多くの方々にご覧いただけるようこれからも頑張ります。
変わらぬご支援のほど何卒よろしくお願いいたします。

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蟻の兵隊」監督
池谷薫 
蟻の兵隊」公式HP http://www.arinoheitai.com
蟻の兵隊を観る会」ブログ http://blog.livedoor.jp/the_ants/