日本の旅1〜驚き

職場の同僚4人と一緒に先日、5泊6日で日本に出張してきました。
私をのぞき、全員日本が初めて。しかも、4人中3人が大草原で育ったモンゴル族
東京駐在中の同僚2人に、京都からの澄代コーチ&案内人も加わり、
それはそれはにぎやかな旅でした。
ただ、道中、ずっとモンゴルの歌やら一昔、二昔前の
中国の歌謡曲を歌い続け、お互いに中国語で話しまくっていたので、
その点、どこに行ってきたのかは少し分からなくなった面もあります。



■日本の訪問は「着いている!!」からスタート

とはいえ、だからこその楽しみもありました!!
例えば、成田空港に到着した瞬間、いきなり不思議な、
さぞ困惑の声が複数の人の口から上がりました。
「Dao4 zhe0」(中国語では4声に1声)!!!


「到着」という漢字でした。中国語風に言い換えると、「到達」とでも言うでしょうか。
「〜着」は中国語では「〜している」という、行為が継続している意味。
「到着した」は中国語的に読むと、「着いた」にならず、
「着いている」という不思議な表現になるので、
すでに成田に到着して、行為が官僚してしまっている皆は、
「では、いつ着いたことになるのかな」となかなか納得できなかったのです。


ちなみに、ローマ字でもたまに不思議に思われる場合があるようです。
これは別の同僚から聞いた話。
スペイン語専攻の旦那と一緒に千葉にいる友人を訪ねた時、
ローマ字表示に「ChiBa」とありました。
旦那さんは困惑したようです。
「吃吧!!食べて!!!」「これが地名??…」


■一時間無料!!
小樽に到着したのは昼の1時過ぎでした。
友人お勧めの回転寿司の店に入るため、レンタカーの駐車場を探していました。
ある店の前に「一時間無料」、デカデカと看板が立てられていました。
モンゴル族の団長はしばらく看板をじっと眺めて、首をかしげて、
とうとうあきらめて、「どういう意味だ?」と聞いてきました。
「そうね。どういう意味に読めるかしら」。
「んん、絶対これはないだろうと思うが、
 『あっという間に売り切れたよ!!!』という風にしか読めないけど…」
爆笑しました。


中国語的思想回路になって、解釈してみます。
「料」とは中国語では、材料の“料”、
ニュースネタとして“料”(爆料=すっぱぬく、自ら新聞社に告発するなど)、
そういうわけで、「料」=“品物”だという理解だとはしやすい。
“一時間”は、“すぐの間”=“あっと言う間”なら分かりやすい。


「無料」とは「無費」の意味だと説明し、納得。が、今度は
「送料無料」というフレーズが目に入りました。
「ものをただで配って、お金はいらない??」とまた驚かれました。


■テロに備えてベルを??
長野のホテルロビーで皆が集まりました。
夜遅かったですが、信州のうどんならぬラーメンでも食べに行こうと
集まりましのた。フロントにはスタッフがいません。
こんな札だけが置いてありました↓


モンゴル娘のWuRIHanはロビーの売店においてあるかわいらしい
耳掻きが気に入り、買いたいと言い出した。
「ベルを鳴らすと、スタッフの方が来てくれるから」とベルの近くにいる彼女に
言いました。
しかし、彼女はベルを押そうとしたら、札が目にとまり、断固として押さないと決めました。
「『テロリストが入ったら鳴らしてください』と書いてあるでしょう。
 そんなのをいやだ!!」と言いました。
「まじで???聖火リレーはとっくに終わったはずなのに」、と近寄ってみれば、
「恐」に「入」の字が入っていたことが分かり、なるほど、なるほど。
とりあえずひとまず安心しました。“望文生義”とはこんなことなのかと強く納得。


■出世前広場 誰がここで生まれた?
小樽にはこじゃれた洋風の建物が多かったです。例えばここ↓


モンゴル男の団長はまたそこで目をしばたきました。
「出世前広場???誰かえらい人がここで生まれたのですね」


「出世(Chu Shi)」とは中国語では、「生まれる」の意味なので、
そういうふうに取られても道理がないとはいえない。


他にも、この「処分(Chu Fen)」!!があります。
中国語的には、「別に商品そのものが悪いことをしていないのに、
どうして処罰を与えるのか?」


微妙に少し分かるようで分からない日本、たまらなく面白い。
もしかして、日本人も中国に来ると、同じ感じがあるのかな??


そうそう、驚きと言いますと、こんな説明にも驚かされました。
ご丁寧にありがとう〜ちなみに場所は美瑛町・ぜるぶの丘でした♪


ちなみに、「ぜるぶの丘」。なんとも奇妙なニュアンスがしませんか。
アイヌ語ですか」
「いいえ、『かぜの薫る丘で遊ぶ』のぜ、る、ぶですよ」。
売店の店員さんの話でした。
と聞くと、そばにいた道案内人の澄代コーチは吹き出しました。
「ああ、では『るるぶ(見る、食べる、遊べる)』と一緒だね。
 けど、つばめさんは『ぶるる』とそれらしく書いてましたね…」


あ〜、世の中に似ている言葉の多いこと。
食卓で四方山話をした時、「ブラジル」のことを、
思わず口が滑って「そうだったですか。ブタジルに行ってきたのですか」になったり、
できちゃった結婚」を「出来立て結婚」と言ってしまったり、
おしゃべりって難しい…
仕事がらみで言うと、「低炭素社会」を「低酸素社会」、
クリントン氏訪中」を「〜氏反中」(中国語)にケアレスミスがあったりする。
念のために、ここは私のことではありません。翻訳や原稿を書くのも難しい、ですね。
雑談になってしまいました。