ダイヤモンドのような雪

雪だ雪だ♪



私が見た雪の中で、一番きれいな雪でした♪
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http://japanese.cri.cn/1061/2010/01/04/150s152644.htm


ひらひら、ひらひら…
 きらきら、きらきら…
  しんしんと、こんこんと、朝から晩まで降り続いた雪。
  柳じょのようで、白いぬいぐるみのようで、またキラリと光るダイヤモンドのようで…
 バレリーナのように踊る雪。ふわふわの雪。

 2010年の年明け早々、北京はきれいな雪に恵まれました。
 私のこれまで見た雪の中で、一番美しい雪でした。
 手のひらに取ってみると、一つ一つがみなきれいな六角形をしています。クリスマスの飾りによくかけられているような、雪らしい雪です。
 午後になると、ビルの屋上、木々のこずえ、遊園地のメリーゴーランドの屋根、郵便ボックスのてっぺん、自転車のサドルの上…もういたるところの上に白いスポンジケーキの帽子が出来上がっていました。

 一番ほほえましく見えたのは、道端にいつもよりおとなしそうに泊まっていた自動車の行列でした。どの車も、車全体が白いクリームのような雪に覆われてしまい、白い布で目を覆って縛り、「もういいかい」と鬼ごっこの始まりを待ちきれない子どものようでした。 雪の花たち、いや踊り子たちは優雅に空から舞い降りてきました。

 先に落ちたものの上に後から落ちたものが重なり、その位置を選ぶようにして、優雅にその厚さを増していきます。互いに相手のスペースを最大限に尊重しているように、ソフトに重なります。

 あっという間に、辺りはふわふわの白い雪の世界に変ってしまいました。
 愛くるしい雪を見て、いたずらしたくなりました。
 「ふっ」と欄干の上にたまっている雪を思いっきり吹いてみました。
 「まあ、びっくりしたわ」と言ったかのように、雪たちがふわふわと空に舞い上がり、あっという間に離れて行ってしまいました。

 今度は思いっきり、布団のようにたまっている雪の中に手を差し込んでみました。なんと、重さも抵抗力もまったく感じさせない、ソフトでフレンドリーな雪でした。

 さらに、歩道の両側にできた雪の堤に思いっきり足を入れて蹴ってみました。すると、白い粉々が煙のように巻きあがり、元気ではつらつとした生命力を含んだ雪だと分かりました。

 夕暮れになり、雪の町に街灯が点されました。とたんに、雪の花たちが華やかに変身し始めました。

 オレンジ色の街灯の町では、金色のかけらがたくさんちりばめられた絨毯が浮かび上がり、町行く人々の目にまばゆく映っていました。白っぽい街灯の町では、小さいけれど、透き通ったダイヤモンドがたくさん浮かび上がり、りんとした光を放っていました。

古都の真ん中にある前海のスケート場では、降り続く雪の中、氷と戯れる人々の笑い声が聞こえてきました。

瑞雪兆豊年。大雪は豊作の兆し。雪で幕開けした2010年は良い年となりますように。美しい雪に人々が感動したもう一つの理由は、こういう共通の願いがあるからに違いありません。