Surprize!旧友のMail

 突然、職場のインターネット担当の同僚からプリントアウトされたメールが渡されました。読み始めると、悲鳴を上げてしまいました。
 
 8年前に私が京大で短期留学した時の同じサークルのメンバーからのメールでした。「偶然にCRIのHPで知っている人と同じ名前を見たので、試にメールを出した」と書かれてあり、大きなサプライズでした。
 京大には、私は半年間しか滞在しませんでした。熱心な受入教官の辻本先生のご紹介で、私の宿舎、まりこうじ会館のすぐ裏にある能楽宝生流の稽古場に通うようになりました。こんなことを口にするのが本当に恥ずかしいですが、祇園祭の期間中、無理やり八坂神社の能舞台で、慣れないしぐさで扇子を舞い、「紅葉狩り」を踊らせてもらったこともあります。不好意思不好意思。今思い出しても冷や汗が出そうです…
 数年前に、うっかりしたミスで、いつも使っていたメールアドレスの暗証番号を紛失してしまい、やむを得ず新しいアドレスを申請しました。連絡の行き届かなかった一部の老朋友たちにとって、私は突然、人間蒸発したようにも思われたかもしれません。しかし、こうやってまた偶然にも互いの居場所を確認できるとは思えなかったので、本当に嬉しかったです。旧友の名前を見て、8年前の息吹や自分を取り巻く人たち、それから、昔の自分の様子がまざまざと蘇り、懐かしさでいっぱいでした。
 
 こんな感じで、世の中に色んな偶然が起きるようです。何も予想しなかっただけに、大きな感動を覚えますが、会えたらいいなと期待しながらも、会えずじまいになった時、がっかりしてしまいます。私はこれまで、トルファンの沼地(愛丁湖)で出合って、本の数分しかおしゃべりしなかった日本人大学生の二人連れと、その2ヶ月後に、上海の外灘(バンド)でまたばったり出会ったと言う不思議な体験をしたことがあります。広い地球でばらばらに暮らしている人間たちも、たまに行動範囲がだぶる時あるようで、面白い。
 人生にとって、ぴったりのタイミングでぴったりの人と出会えることが大事のようです。張愛玲の小説で書かれた「于千万人之中遇见你所遇见的人,于千万年之中,时间的无涯的荒野里,没有早一步,也没有晚一步,刚巧褰上了,那也没有别的话可说,惟有轻轻的问一声:“噢,你也在这里吗?”」。そういう人生の極意を得た出会いは、一度は体験してみたいものです。