商売上手な北京食レストラン「白家大院」

華灯初上。
赤いちょうちんをずらっとぶら下げた路地を
清の衣装を身にまとう侍女や家勇たちから丁寧なお辞儀を受けて、
手提げちょうちんをぶら下げながら、
太湖石の築山のある中国庭園に案内されました。
至る所で、侍女や家勇たちに出会うたびに、
お辞儀され、「Nin吉祥」と丁寧に挨拶されます。
お料理は大きなふた付きお盆に入れて、
庭をくぐり、運ばれてくる。
宮廷料理や官府菜がメインで、
味付けがあっさりしていておいしい。
前菜はとってもとってもおいしかったです。
「妃子笑」という菜の花びらのサラダが大のお気に入りになりました。
バラにカンネーションに菊だそうですって。
まずいだろうと思っていましたが、味付けがとてもよく効いていて、
おいしかったです。


できたのは7年前。
場所は北京大学から遠くなく、蘇州街。
昔は自転車で良く通っていた人大西門からもとても近い。
しかし、私が母校を卒業してあっという間にもう9年目。
道理で聞いた事もなかったのです。
この9年で、この付近がすっかり様変わりしましたからね。
元々は清の貴族のお屋敷で、民国に入ってから、
老舗の「同仁堂」のご主人の手に渡り、
後に「八一中学」の校舎にもなったことがあります。
商売が半端でないほど上手でした。 

抜群なビジュアル効果はさておいて、
椅子や食器はすべて龍や鳳凰の刺繍入りの高貴な色。
礼儀正しい時代劇の衣装で搭乗する服務員。
まるで皇帝のような豪華な気分で食事ができます。
それだけではありません。
なんと、舞踊、民族楽器の演奏、京劇、变脸(変面)などなど
各種様々な芸をリクエストに応じて、
個室に来てくれて、出張公演してくれます。
さらに、清の衣装を着たカメラマンが
プロの撮影機材を手に、慣れた手つきで写真を撮ってくれる。
腕前が本当に上手!どの人も本当に美男美女、顔色良く撮れています。
現像のスピードの速いこと。
5分もしないうちに、できたてほやほやの写真が届けられてきます。
最初の1枚は無料。追加する場合は、1枚60元の代金がかかる。
値段の高さに驚きますが、
見たらほしくなる良い写真なのです。

また、お庭に出れば、同じく清の衣装を着たスタッフのお土産の屋台がありました。
玄関にずらっと並んでいる家勇たちに大きい声で感謝されながら、
また、侍女たちの手提げちょうちんの案内で、
大通りにつながる玄関にまで出ます。
お別れの時まで貴族気分でいられる。
個人的に、清王朝に特別な思い入れはないのですが、
こうやって大事にされながらサービスを受けるのは、
悪くはないと思いました。
いや、踊りは上手でした!
良くもあんな狭い空間で6人も来てきれいに踊ってくれたものです。

食後に聞いた音楽の演奏もまろやかで、心地よい音色でよかったです。
ただし、値段がちょっと、ちょっとと言えないほどの
お高いものでした。
演奏の場合、古典の曲なら180元/曲、流行歌は120元/曲もかかります。
平均すれば一人200〜300元。
もちろん、大勢で行ったほうがお得かと思います。
体験してみたい方は、一度はお勧めします。
もちろん、昼間よりは夕方以降のほうが良いでしょう。
個室のみならず、大ホールもあります。
ホールの場合は、ショーは特別料金がかかりません。