ドラゴンフルーツ幻想

妈妈呀!
偶然にですが、「知財保護」の会議で通訳をしていて、一番収穫になったものは、宴会の席上の雑談でした。それも出てきたのは「知財」ではなく、「知」でした。
ドラゴンフルーツのフルーツが出されました。
「ドラゴンフルーツの実を撒いたら、サボテンになるのですね」、と日本人の技術者が何気なく口にしていました。
「今、何とおっしゃいました?」
「ドラゴンフルーツの種をまいたら、サボテンが出てくるのよ」
「うそでしょう」
同じ皿にはキウイも仲良く並べられていたので、「では、キウイの実を撒いたら、何になるのかしら。同じくサボテンになるのかな」。
「いや。それはキウイにしかならないですけど」
「ということは、サボテンの実がドラゴンフルーツということですか」
「そうですね。信じられないかもしれないですが、本当ですよ」

50代の技術者の方で、うそを言いそうな感じの方ではありません。しかし、念のために他の日本人の技術者にも質問してみると、同じように目を点にして聞いていました。
「ちなみに、いつこのことをお知りになったのですか。子どもの時のことですか?」
「いいえ。私が子どもの頃、日本にはまだドラゴンフルーツはなかったです。就職してからやっと見られるようになりました。不思議だったので、調べてみたらそういうことだったと分かりました。だから、20代後半のことでしたけどね」
そう解釈を付け加えると、信憑性が一層高まりました。
「ということはベランダでも栽培できそうですね?!」
「そうですね。私は作ってみましたよ。でも、最低気温が10度以上ないと枯れてしまいますので、実るまでにはいかなかったけど、サボテンにはなりましたが...」

そう言われてみれば、ドラゴンフルーツはどうやって実ったのか、想像すらしなかった自分に気づきました。どうして疑問も沸かなかっただろう、ということが疑問でした。あたかもスーパーか果物の屋台でも実ったもののようなとらえ方をしていました。

ドラゴンフルーツの世界、知ろうと思う人にしか分からなかったものだったのですね。驚いたけれど、良い「発見」でした。一応、種は持ち帰ってきましたが、果たしてサボテンの芽が出てくるのかな。わくわくしています。


◆関連リンク(ドラゴンフルーツ栽培のコツが分かる↓)
http://www.geocities.jp/k_fumi_99/dragon/dragon.html
アドレスを教えてくれた手塚さん、謝謝!