猪事如意〜春節来到

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さてと、今回こそ先手を打たなくちゃ、と心を決めた。ラッシュアワーの送信渋滞と早々と先手が打たれてしまい、受身的になってしまうというじれったさから抜け出したい。
もちろん、私よりももっと早く手を打った人たちは、すでに朝から動き始めていた。目が覚めて、携帯に電源を入れると、続々とメールが入ってきた。さてさて、遅めの昼食が終わって、すぐに取り組み始めた。
ああ〜〜〜〜とにかく、一大仕事なのだ。
ダブル送信をしてしまったら、いかにも機械に任せての送信だとばれてしまい、面子丸つぶれの恐れがある。だから、送信した人の名前をざっとメモしながら、ダブらないよう十分に気をつけながら送るようにしている。
内容も十分考慮を入れなくちゃならない。友達用、同僚用、同級生用、上司用、仕事がらみの知人用、冗談が好きな人用、礼儀正しさを重んじる人用…
途中、休憩を入れながら、夕方までに送信したメールは105通だった。受信したメールの数は、数えることができなかった。今の携帯は容量が小さく、どんどん削除していかなくとすぐに満杯になってしまうからだ。幸い、一斉送信という機能があることに感謝している。一回につき最大10人にまで同時送信できる。それでも、打ちながらいい加減に疲れてきた。
契約者数3.8億件を超え、中国最大、もちろん世界最大でもある携帯キャリア・中国移動は去年、春節の7日間だけで、ショートメッセージの利用量が4億以上になったという報道がある。今年はそれ以上になるに違いない。一年の収入の2割ほどがこの時期に稼ぐとも言われている。一回につき0.1元で数えると、本日、私の貢献度は10元以上になる。うはうは状態。それでも、携帯の受信にも料金がかかる政策が根本的に変わっていないとは、ずいぶん横柄な会社なのだ。


家の電話も午後から数分ごと、頻繁な時は次ぎから次ぎへとベルが鳴り止まなかった。中国人の週間では、大晦日は家族や親族同士で過ごすものなので、さすが今日の電話は親戚同士がメインになっていた。つばめの家に90歳になる祖母(母方)がいる。挨拶は若い代から目上の代に向って述べるものなので、電話が比較的多い。かけてきたのは、祖父母の代の親戚や、親戚の親戚、両親の代の兄弟やいとこ兄弟、私の兄といとこ兄弟、以前同じ村に暮らしていた人…という感じ。
離れて住んでいる父方の祖母に久しぶりに電話をかけてみた。この祖母は92歳。村の生まれにしては、なかなかの知識人で、この年になっても情報が頭の回転が速く、うっかりしていたら、言葉で叩かれてしまう。
「明後日遊びに行くので、おばあちゃん何かほしいものはない?」と聞いたら、相変わらず細いけど、元気そうな声で、「特にないけど、早くあなたの結婚相手を見たいだけさ」、という返事が返されてきた。どきっ!
それはさておいて、余談になるけど、祖母の名前を今日初めて知った。信じられないことだけど、中国人は目上の名前を口にしてはならないという旧来の伝統があるし、祖母は私と兄とって、「祖母」という名詞で固定しまったので、名前を知らなくても何も不自由はない。
 
さて、春節の過ごし方は?つばめは去年、日本にいたので、今年は大人しく親元に戻って過ごしている。兄一家は1200キロドライブーして、南の深センに行っている。いとこ兄には、夫婦でエジプトに行っている人も。

CCTVの「春晩」が始まったので、この辺で筆をおく。
とにかく今晩は遅くまで爆竹が鳴り響きそう。