にわか日本ブーム

ここのところ、夕方6時になると、職場の皆が
一斉にテレビの前に集まって、
NHKのニュースを見るのが楽しみでした。
愛ちゃんとの卓球対決は、とっても良かったですね。


一方のCCTVは、「日本ウィーク」にしたようで、
毎日、大量の日本関連ニュースや情報を伝えています。
ファッショナブルな日本、アニメやグルメな日本、
霞か雲かのような花の満開したきれいな日本、
北の春や四季の歌、すばるなど、
美しいメロディーの歌のある日本…
そして、人気キャスターが北京から東京に入り、
街角からのリポートや東京スタジオからの生中継などなど。
とにかく、美しくて、きれいで、ファッショナブルで、
伝統文化を大事に、近代化も進んでいる日本を見せてくれました。
おまけに、人々が暖かい上、パンダを愛している。
もっと付け加えると、中国語が流暢な人が多い、そんなイメージです。
卓球の愛ちゃんはもちろん、早稲田大学の特集や、
講演会前後に取材した日本人学生は
どの人もとても流暢な中国語で話していたもの。


日本の首相も半年もしないうちに、CCTVで二度目に登場して、
独占インタビューを受けました。
朗らかで、温厚なイメージでした。受けが良かったと思います。
首相は、国会を午後に控るその日の午前に取材に応じたたらしく、
キャスターは、「たいへんな会議が待っている前に、
笑顔で私の取材に答えてくれた。
個人の権力を未練がましく思わない、
また、中日の将来の大局について
しっかりと遠くまで見据えたという余裕の現れだっただろう」
(大意)と評していました。


一方、日本のインターネットからの見るに耐えない書き込みを見ると、
人数の多少は別に、これらの日本人像とは違う人たちもいることを知りました。


いつもなら、きっとこの部分の人たちが絶対に中国のメディアには
登場しないと思いますが、しかし、今回のすごさは、
新聞では出ていることです。
たとえば、こちらです。
http://www.thebeijingnews.com/news/guonei/2008/05-09/018@074449.htm
外交部報道官の回答を引用した形にせよ、
不調和な騒音があるという事実に触れたことで、高く評価したいです。


とは言いながら、個人的に、
今回のようなメイントーンの明確な報道キャンペーンは、
やはり意義があると思っています。
国民感情は相互に響き合うものなので、
どちらか先に緩和すれば、長い目で見れば、
最終的には、相互の感情の緩和につながるのではと思います。
しかも、これまでに中国のテレビで日本関連の報道がそれほど豊富とはいえません。
今回は良いきっかけではないかと思います。
多くの中国人にとって、日本が前よりも近くなったに違いないと思います。


ちなみに、ここ数ヶ月、中国国内はちょっとした日本ブームが起こっていると思います。
人気文学作品の翻訳は前からやっている作業で、特筆する必要もありませんが、
びっくりしたのは、テレビドラマは次から次へと放映されたことです。
「わたる世間は鬼ばかり」から、
「嫁、しゅうとめ戦争」、「医龍」、それから、
つい最近、湖南衛星テレビで放映が終わったばかりで
大好評を受けた「大奥」まで、
日本のドラマが再び脚光を浴び始めたような勢いです。
果たして、今後の成り行きはどうなるのか。


今度は日本側の出方によります。