ボランティア希望者増加

北京は晴れのち曇り。モヤがかかっていて、気分の晴れない一日でした。
気温は26度〜11度。


今日は一日、来客のアテンドで外にいました。
ニュースのフォローができなかったので、不十分とは知りながら、
タクシーで感じたことや聞いたことをまとめてみます。
ちなみに、北京のタクシーの運転手はラジオで情報を追っかけている
人がとても多いです。

■■■日本からのレスキュー隊■■■
今朝の新京報に写真入りで、詳しく紹介されていました。
ありがとう!
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■■■命の救助が第一の任務!■■■

昼過ぎに、タクシーのラジオから、
胡錦涛主席が温家宝総理と入れ替わって、
四川に入ったことを初めて知りました。
これまでの写真では、温総理の運動靴は泥まみれだったことが印象的でした。
「激務だったと思う。昨日の演説では、声はもう涸れていたしね。」
タクシーの運転手さんは、温総理を心から評価していました。
私もほんとに同感です。温総理にとって、災害救助の陣頭指揮に立って、
これで5日目です。5日間、飛行機、車、ヘリ、船、徒歩で被災地を
歩き回っていました。本当にお疲れ様でした!
災害発生直後に、被災地に入ったことで、どれだけ現地に人と全国の人を
励ましたのか、13億の記憶に永遠にとどめられます。

地震5日目の今日、中国社会の震災救助への注目は
少しずつ具体的になってきました。


■■■ボランティアについて■■■
聞くところでは、今日、北京で開かれた記者会見では、
震災孤児の里子の引き受け手続きや、
震災時の財産権を持つ住宅の賠償方法...などについての説明がありました。
このほか、義捐金活動はいたるところでまだ継続しています。
北京の血液バンクは満タンになり、献血希望者は申し込みをして、
番号待ちをしているようです。

さらに、ボランティア活動をしたいと希望者が増えつつあるようです。
上海の友達から、「4日間ほど休暇ができたので、
四川にボランティアに行きたい。日本語の通訳ができる。
必要費用はもちろんすべて自腹。どうすればよいか」と
問い合わせのメッセージが入りました。

また、社区にもこのような問い合わせが殺到しているようです。

ただし、有り余る情熱と善意だけがあっても、
必ずしも良い効果をあげるとは限らないようです。
複数のルートから聞いたことでは、
イカーを運転して、被災地の救助に入ろうとしている人たちの車が多かったため、
道路が渋滞になり、救援物資の輸送を阻害したようです。
これがあり、「個人での行動はやめるように」という呼びかけまで出ているようです。


一方、普段からアウトドア運動やボランティア活動をしている友人の話では、
「(希望者は)何ができるかにもよります。
 現に、海外各地などからは数百人規模のボランティアがすでに入っています。
 現在、至急必要としているのは、医療衛生関係者、
 レスキュー、心理ケアのできる医師などです。
 とにかく現地に行って、登録しておけば、必要なところに派遣されます。
 ただし、3〜4日しか時間が取れず、プロフェッショナルな知識や技能、経験もない人は、
 今、急いでいく必要がないと思います。
 道路やインフラはまだ完全復旧していないため、被災地に到着するだけでも、
 1〜2日間がかかってしまいます。
 今、現地に行くよりも、現在、自分の居る場所で
 金品の寄贈や献血などをすることでも、良い助けになれます。
 一方、救援活動は今後も長く続くので、
 今から2ヵ月後に、災害地を訪れてボランティアをしようと企画している友人もいます。
 その時になれば、プロフェッショナルな人だけでなく、
 普通の人も行きやすくなっているのでは」と期待しています。


■■■今日の「ちょっと気になる」■■■
ところで、陣頭指揮のバトンを受けた胡錦涛主席は、おそらくこれまで以上に
厳しい挑戦が待ち受けていると思います。
CCTVが今日伝えた映像と音声だけでも気になった点がありました。
被災地の村に入って、村人に向かって、
「これからも全力を挙げて救助を続けていく。全国の人も
 皆さんのことを気にかけている」(大意)と演説をしていました。
主席の傍で聞いている村の住民っぽい中年男性は、
時たま涙を拭っていました。が、男性の傍にいる中年女性はりんとしていた。
主席の言葉と重ねて、「もっと多くの水と食料を」と落ち着いた顔で
言っていたのがはっきりと聞こえてきました。


■■■在北京の徳陽籍大学生の語る徳陽のいま」■■■
本日夕方、徳陽籍の大学院3年生・謝さん(清華大)に現地にいるご両親
と電話で話したい要望を出したところ、
「両親の携帯の電源がすで切れた。充電はできない。一方、自宅の電話は通信が
 寸断されたままなので、かけられない」という様子だと分かりました。
地震発生時、謝さんの両親はいずれも丁度、家を留守にしていました。
地震で家がぺしゃんこになったため、幸い、二人とも命に支障がありませんでした。
地震が起きた後、謝さんはさっそく父親の携帯に電話をかけ、無事であることが確認できたといいます。
家をなくした謝さんのご両親は、現在、自分たちの建てた簡易テントで寝泊りしています。


その清華大学は、明日の土曜日、学生たちの催す
災害救助のためのチャリティイベントが行われるのようです。