五輪たけなわ+もう一つの五輪・武術トーナメント

北京は晴れ二日目。すばらしい天気が続いています。
朝から競歩の試合がオリンピック公園のセンターエリアで行われ、
木が一本もない広場での開催で、暑そうでした。


■速比涛的鲨鱼皮泳衣、サメの皮で作った?■


心から感心した名訳があります。
スピード社の社名は、中国語では、「スピードが波のように速い」を
意味する、「速比涛」になっています。このセンス、見習いたいです。
そして、「レーザーレーサー」の水着は“鲨鱼皮”になっています。
どれも漢字に直すと、イメージがやや違ってくるようにも感じますが、
前者はイメージが本当にわきます。
問題は後者です。周りのほとんどの中国人は、「サメの皮を材料にして
作った新しい水着」として理解しています。
「違うのではないか」と私は思っていますが、確かな根拠もなく、
なかなか説得はできません…


オリンピックの競技は中盤に入りました。
「春たけなわ」ならぬの「五輪たけわな」です。
様々なストーリーが誕生し、テレビで中継を見るだけでも、わくわくしています。


■女子バドミントン、33歳の張寧が二度目のチャンピオン■


張寧選手が泣いていました。うれし泣きでした。
監督は笑いました。決勝は中国選手同士での対決になり、
「どなたが勝ってもよい」と笑っていました。
29歳、アテネで初めてチャンピオンをとって、
それまでは国際試合と無縁で、有望視されていなかった無名の選手でした。
数多くの怪我や体の痛みを我慢し、やり遂げた二冠王。おめでとう!


■テニス、三位決勝戦へ進出■

アジア一の大きさを誇る(個人的に小さくて、かわいい駅でよいのですが)
北京南駅で友人と待ち合わせをしましたら、
そこら中の大画面に、みな、同じ中継画面が表示していました。
中国の李娜とロシアのサフィナ選手の準決勝でした。
李娜はとてもよく頑張りました。
しかし、結果はたいへん残念なことに、5:5になり、
最後の決定的なボールは、李娜のアウトでサフィナの勝ちとなりました。
同じく李娜選手ですが、先日、テレビをつければ、
テニスの中継画面に、波のような大きな叫び声が聞こえてきました。
ぱっと聞いた感じでは、「ニッポン、ニッポン」に聞こえ、
不思議に思いました。耳を澄まして聞きかえすと、
李娜李娜李娜」でした。
観客の情熱たっぷりの応援はありがたいことですが、
しかし、タイミングやテニスマナーの視点から問題視されていました。
準決勝でも逆効果を招いたという報道があり、難しいことです。
銅メダルの試合、李娜、引き続き、頑張ってください。
中国の五輪テニスの歴史をぬき変えてくだされ!


■野球■


夜、CCTVをつけると、なんと野球の中継でした。
自宅のテレビから野球の画面を見るのは、初めてではないのかな。
一瞬、NHKのBSにつながったのかなと錯覚してしまいました。
中国では、野球の普及度がまだ低いのに、
これで五輪から消えると、ますます親しむチャンスがなくなるのですね。
残念なことです。


北京五輪武術トーナメント■


北京大会期間中、五輪の試合が21日から24日、開催されます。
43の国・地域から126人(套路86人、散手40人)のトップ選手が参加し、
五輪同様、中国が招き、往復交通費と滞在費を負担します。
選手たちは同じく選手村に入りますが、
ただし、儀式は行わない。メダルは五輪と同じものですが、
各国のメダル数には数えない。
北京大会の正式種目になれなかったが、IOCとして、精一杯大目にみてくれたようです。


日本代表が合宿しているスポーツ学校へ見学させていただきました。
孫ヘッドコーチの故郷での開催となります。頑張れ!!
去年冬も北京でお会いした市来崎選手は、
前回会った時よりもほっそりとした顔になりました。
「訓練の量が増えると、体重が減った。
 食事がおいしいが、たくさんは食べられない」。
月曜日から五輪選手村に入るようで、ぜひぜひ頑張ってほしい!!
好成績を祈っています。