中国人にとっての飯島愛−3

さてさて、飯島愛関連で、名古屋の弘美人ママからレスが届きました。
物事を見るとき、視点に危さがないかと反省させられた指摘でした。
ありがとう!
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燕へ

おいおい、異臭で近隣の人が見つけた…!?

ほんと、噂ってすごいね。

飯島愛のマンションは渋谷の21階建ての21階だよー。家賃60万円だって。
それをちゃんと10年間払い続けてきたそうです。
だから、近隣の人が、簡単に異臭に気がつくなんて世界じゃないよね。
密閉性のある超高級マンションで、
夏ならいざ知らず、冬の寒い時だから、まだ良かったのかなーって
私なんか、最初にそう思ったよ。

私自身も世界のニュースを、
そのように勝手に解釈していることが多いんだろうなと反省もさせられました。
メディアとは、人間とは、そういうものであることを知りました。

燕の「皆に愛されていることをもっと知っていたら…」のコメントが一番好き。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

いや、しかし、「匂い」のところは正直、
最初に見た時かなり疑問でした。
しかし、活字を見て、その後は
「死体の腐敗が進んでいるため、本当の死因は解剖で判明できなかった」と
なっていましたので、「そうだったのか」とついに信じてしまいました。

メディアの勝手な解釈にプラスして、読む人の解釈などで、
物事が本来の様子とずいぶんかけ離れてしまったことになるようです。
勉強になりました。


■ところで、飯島愛関連のニュースは「日本女艺人」もしくは、
「日本女艺人、前AV女優」と紹介するニュースもあるが、
「日本AV女王」としている呼び方のほうが目立つようです。
日本人の同僚たちに聞きますと、「飯島愛」と聞くと、
真っ先に思い浮かぶのは「タレント」だそうです。
となると、中国語では「芸人」になります。
しかし、日本語の「芸能人」の訳も「芸人」で、
私の理解が正しければ、「タレント」は「芸能人」の一種です。
そうなれば、「タレント」に正確に当てはまる中国語は何なんでしょうか。


「タレント」にぴったり合う中国語がないと、
受け手はそこで、分かりやすい表現に自動的に置き換えるのではないかと思います。
飯島愛の場合、「AV女優」と紹介したほうが、
分かりやすいのではないかということになるのかな。
そうやって微妙なニュアンスのところで微妙に違ってくるということなのかな。。。

■一方、ある事象が報道されるようになるということは、
 つまり、誤読が伴われることでもあるのではないかなと
 最近はこう思っています。
 例えば、その後の飯島愛関連の話題には、
 実に様々な見方が出てきました。
 
タイトルをざっと挙げてみます。
◆评论:“饭岛爱”仍在人间 软件业丑态秀
 2008年12月31日 08:58 中关村在线
「“飯島愛”、以前とこの世のソフト業界で醜態を見せている」
 
→ITソフト開発に関する論評です。
 実力が伴っていないにもかかわらず、
 虚勢を張って大掛かりのプロジェクトを引き受けてしまう会社、
 未熟な製品を誇張して宣伝する風潮、
 約束の期日までに製品開発が完成できない、
 アフターサービスを怠るなど、ソフト開発やアウトソーシング
 健全な発展を害する行為を網羅して、
 ITソフト業界の「飯島愛の醜態ショー」とされています。
 この文章では、「飯島愛」は、節操ななく、公序良俗を乱し、
 と同時に、自分をも不治の病にかからせてしまった
 悪人の代名詞として使われていました。


◆爱情载了香奈儿覆了饭岛爱(2008年12月30日15:24 新女报)
「恋はシャネルを成功に導き、飯島愛を没にした」

→記者は、クリスマスイブに飯島愛の死が報じたことを驚き、
 飯島愛を死に追いやったのは恋の失敗だったと分析します。
 そして、「女よ、大人になれ!人を好きになること以外に、
 ほかに楽しめることがあるかどうか自分に聞きなさい」、と。
 さらに、「裏返って、もう一人有名な女性、シャネルのことを思い出す。
 彼女も同じく恋することを中心の人生を送ってきたが、
 誰かとの恋のために我をあきらめたことはない。
 彼女は愛する人と恋を語り合いながら、自分のやりたいことをやり遂げ、
 恋を通して、孤児院から上流社会へのパスを手に入れた」と分析している。
 
◆从梅兰芳到饭岛爱(2008-12-30 14:42 来源:中国娱乐网)
 「映画の中の梅蘭芳からニュースの中の飯島愛へ」
 (台湾メディアの論評なのかな)

→前者は現在、中国で上映中の映画。
 記者は少し前に見たばかりのようです。
 前者も後者も記者に様々なことを思い出させた意味で、 
 二人を並べて文章を書くことにしたようです。

飯島愛の突然の死は翌日の中国時報で大々的に報道されたが、
 彼女の芸が素晴らしかったというよりも、
 台湾が権威、タブーから解放、クレージーな時代に突入したという
 共通の記憶を思い出させたからだ…
 彼女の悲しい人生と風俗を仕事に選んだことが
 世間にもたらした警告は、依然として新聞の分析の重点だろう」

 また、二人に対する評価の仕方もまったく違うとし、
「後者は最終的に、色の褪せた符号になっていく…
 社会文化のプロセスから、
 彼女に公正な評価を下すべきだが、
 “尊敬”はなかなかされないだろう。
 それこそ、飯島愛が楽しくなれない理由の一つではないだろうか」 
 

◆娱评:从饭岛爱死亡,看AV女优的路在何方
2008-12-29 14:55:50 来源: 网易娱乐 
「AV女優の今後はどうなっていく」

→こちらはオーソドックスなエンタメの視点。
 
見た人により、様々な飯島愛像があり、様々な顔が見えてくる。
どれも真実と違うかもしれない。また、どれも真実の一部なのかもしれない。
人間は見たいものが何かにより、見えてくるものも違ってくる。
その良い例の一つ、なのかな。


中国の「飯島愛」現象はそうですし、ほかのメディアに注目される事件も
良く似ているところがあるかもしれません。