対聯売りの行商、やってみたい!

安徽省池州市。
今日は久しぶりに(3週間以上ぶりに?)快晴の日。
昨日は一日中、あられが降っていたので、雪の薄化粧が残っていました。


町中は春節ムードに包まれています。春節に欠かせないものは対聯です。




修復した城壁の周りは、対聯売りの屋台に囲まれていました。
印刷品しか売らないところもあれば、
その場でリクエストに応じて手書きしてくれるところもあります。

値段は手書きのものは1~4元、印刷品は8元~12元前後。
対聯は普通は赤い紙を使うが、過ぎ去った年に身内に不幸がある家は、
一年目は黄色い紙、二年目は緑の紙、三年目は紫色の紙を使うしきたりがあります。

ところで印刷品には赤い紙の対聯しかない。
「細やかな注文に答えられるのが手書きの良ささ」と手書き対聯の屋台主が言います。
30代前半の彼の本職は地元のセメント工場の労働者。「春節当日から出勤する代わり、年末には10日間の休暇がもらえ、この間、年に一度の対聯売りのバイトを始めた」と手伝いに来た母親が紹介してくれました。
「一日の売り上げは400〜500元」と稼ぎは悪くなさそうです。
ところで、斜め向かいには同じ母親の娘夫婦の屋台があります。
「場所代は払わなくて結構。早いものが勝ちで、早く屋台を出すものは良い場所をとる。
 娘の屋台は城門の真下だから、雨でも大丈夫なので、売り上げも息子よりは良い」と母親は穏やかに笑っていました。

 帰省した大学生たちの出した屋台もありました↓。
 省内の大学に通っている青年たちで、冬休みの対聯売りは今回で3回目だそうです。
 し入れは人口80万人いる長江対岸の「安慶」。値段は割高ですが、デザインも質も良い。
 売り子がイケメンのためなのか、若者の客が目立って多そうでした。
 「今年は天気が悪くて、テントを買ったりして、思わぬ出費があり、儲けがすくなくなりそうです」。
 青年は爽やかな笑顔を見せました。

 故郷に帰ると、今年も「収入が少なくて家計のやりくりがたいへん」と悲鳴をあげる人もいます。
 しかし、隙間を利用して、健気に頑張っている人たちも多い。
 一刻も休まずにてんてこ舞いの対聯売りがそうです。
 来年こそ親戚や知り合いの誰かが、対聯の屋台を出さないかなあ。ボランティアで手伝ってみたい。
 値段の駆け引きもそうですし、気に入った対聯を満足げに持って帰った人々の顔、
 見ていてとても気持ち良さそうだもの。

 同じく元気そうに見えたのは、こちらの鶏さんです。ただし、ペットではないのがほんとに残念ですが…