画家・呉冠中氏逝去+ATM“山寨版”

絵心のない自分ですが、何故か目に入った瞬間で「好きだ」と思った作品があります。かわいらしい色彩や線で描かれた江南の水郷の絵や、しだれ柳が緑に芽吹き始める江南の春の絵などです。
理由は良く分かりません。私の原風景にぴったり合致している部分もあるかもしれませんが、何も高所から構えて、無理やり作品に「意義」を込めようとはせず、リラックスした状態で、しかも描かれている風景への愛が伝わるからかもしれません。ピュアで透き通ったものが画布から伝わってくる気がします。

 こんなに見る人を本能的に好きだと誘う作品を多数残した中国現代の美術大家・呉冠中氏が25日の深夜に北京でなくなりました。享年90歳。
もう少し長生きしていただき、無心な絵を描いてほしかったと思います。
ご冥福をお祈りします。


関連情報↓
http://wuguanzhong.artron.net/main.php?pFlag=news_2&aid=A0000076&newid=110935&columnid=2


オフィシャルサイト↓ 
http://wuguanzhong.artron.net/main.php?aid=A0000076


 次はまったく違う話題です。最近、驚きのあまりに、ひたすら「感心」してしまった“山寨”版(パクリエーションというか、ここでははっきりと「インチキ」ものと書くべきですが)は、これです↓
http://cnwebmasters.com/thread-42313-1-1.html
なんと、ATMの偽端末だったのです。
良く見ないで、「ああ、家の近所にATMができて便利でいいな」と思っている市民がカードを差し込むと、「ただいまサービスを提供することができません」という表示が飛び出ます。しかし、もう手遅れ。カードが入った瞬間、お金が引き下ろされてしまいました。そんなこと、何故できるのか?発想も発想ですが、それを支えている技術力をどうやってクリアできたのかしら。


この動きと少し関係がありますが、今年に入ってからでしょうか。銀行で振込みの手続きをすれば、必ずスタッフから言われる言葉は、「振込先のお相手は、ご存知の方ですか」です。「知らない人に送金をしないでください」という注意書きも、嫌でも目につく位置に掲げられています。
「騙されて知らない人に送金して、後で気づいた例が最近は非常に多いです。手続きのマニュアルには、手続きする前に必ず確認するよう求められています」と窓口のスタッフが話していました。


 ちなみに、“山寨”の話に戻ると、今日もまたまた「驚いた」ニュースがありました。それは、“深圳に山寨市バスが走行している”です??!!
 待ってもなかなか来ないバス路線に本物そっくりの大型バスでその隙間を狙って「リッチビジネス」を始めた人たちのことでした。ただ、料金は本物の市バスより4倍は高いということ。
 感慨深いニュースでした。
 偽ATMのケースだと、はっきりと犯罪だと言えますが、バスの場合は、待つ人のことにわが身を置き換えて連想すると、正規のバス料金よりは4倍高いけど、タクシーよりはずっと得なので、「偽」でも来てくれるだけでありがたいと思います。ある意味、行政がしっかりしていれば、本来はありえない偽だと思います。
 個人的には、「偽」バスにはさすがに乗ったことはないですが、偽タクシーの白タクにはいつもお世話なっています。